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よこはま縁むすび講中

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よこはま縁むすび講中シンポジウムアーカイブ映像配信

「よこはま縁むすび講中シンポジウム〜地域とつながる、地域がつながる〜」2022年2月6日開催報告

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横浜の歴史・文化といえば、開港以来の西洋文化や関内外エリアの歴史的建造物、鎌倉文化に通じる南部の史跡が有名ですが、市の北部は原始以来の歴史遺産に多く恵まれている地域です。しかも、港北区・緑区・青葉区・都筑区の北部4区はもともと一つの港北区であり、鶴見川流域の文化圏として一体の地域でした。そのアイデンティティを現代においてもう一度捉え直していきたいと2021年度に取り組みが始まったのがよこはま縁むすび講中です。これまでを総括し今後への展望を語り合う「よこはま縁むすび講中シンポジウム〜地域とつながる、地域がつながる〜」が2022年2月6日、横浜市歴史博物館講堂で開催されました。

取材・撮影 北原まどか(青葉区)


「横浜北部4区の歴史文化遺産をつなげながら、多様な市民団体などによって、今後持続可能な地域づくりが進むことを期待したい」と、よこはま縁むすび講中実行委員会の佐藤信代表(横浜市歴史博物館館長)の挨拶で始まった「よこはま縁むすび講中シンポジウム〜地域とつながる、地域がつながる〜」。コロナ禍により関係者のみ参加し録画配信するスタイルとなりましたが、未来につながるアイデアが多数湧き上がり、次年度につながる活気を帯びた会となりました。

動画アーカイブ:よこはま縁むすび講中シンポジウム〜地域とつながる、地域がつながる〜

横浜市歴史博物館の佐藤館長。横浜市歴史博物館ではシンポジウムを行った日、企画展「美術の眼、考古の眼」展を開催中。縄文土器と現代アートの融合もまさに縁むすびのメッセージです。

よこはま縁むすび講中は、文化庁の令和3年度「地域と共働した博物館創造活動支援事業」に採択され、横浜市北部4区(港北区・緑区・青葉区・都筑区)の文化施設や団体が連携して、文化遺産と市民とをつなぐ取り組みとして同年度に結成されました。

実行委員会のメンバーは横浜市歴史博物館(都筑区)、緑区民文化センター みどりアートパーク(緑区)、横浜市民ギャラリーあざみ野(青葉区)、公益財団法人大倉精神文化研究所(港北区)、小机城のあるまちを愛する会(港北区)が参加し、協力機関として横浜メディアビジネス総合研究所、NPO法人森ノオト、横浜国立大学大原研究室、横浜市交通局が名を連ねます。

基調講演 「エコミュージアム」への期待
〜地域の宝を糸でつなぐネックレス

シンポジウムは、横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院の大原一興教授の基調講演で始まりました。大原先生は、よこはま縁むすび講中が今後どんなふうに展開するのかの一つのアイデアとして、地域全体に散在しているさまざまな文化遺産、自然遺産、人材などすべてを含めて、地域資源と結びつけることのできる「エコミュージアム=地域まるごと博物館」の方向があるのではないかと考え、実行委員会の会合にも参加し調査研究を進めています。

エコミュージアムは、従来からある博物館と何が違うのでしょうか。「従来型のミュージアムには建物(箱)があり、展示やさまざまな活動を来館者が外から来て見る。エコミュージアムは箱の内と外をなくし、地域住民も何らかの発信をするなど、エコロジカルに地域全体が博物館活動をするもの」と大原先生は解説します。実は地域の生活者の中には、地域の何かを「学びたい」と思うたくさんの人がいるのと同時に、アマチュア含めたくさんの専門家がいて「人に伝えたい」と何かを発信していて、その「伝えたい」「学びたい」ということから「学びの共同体」を形づくる行為そのものが博物館活動であると言えます。エコミュージアムとはそうした「市民と専門家が一体となって活動し、それぞれが伝えること、聞き取ることを双方向にやりとりすることによって、地域全体が博物館になる」という運動とのこと。人と地域と歴史の関係性が多様に織りなされることで成り立つ生態系がネットワーク化されるので、“エコ”を冠するのも納得です。

横浜国立大学の大原先生。専門は建築計画や医療福祉建築、博物館やエコミュージアムと多岐にわたります。

エコミュージアムの取り組みは、世界各国にさまざまありますが、日本では兵庫県と神奈川県が先進地。神奈川県ではすでに20カ所ほど様々なタイプのエコミュージアムに類する活動が育っており、特に茅ヶ崎市が進める「ちがさき丸ごとふるさと発見博物館」と三浦半島での「三浦半島エコミュージアム」が活発だそうです。「三浦半島エコミュージアム(三浦半島まるこごと博物館連絡会)」は一時期には52団体が市域を超え参加し、文化系、歴史系、環境系など異なるジャンルの団体が相互につながる「ネックレスモデル」となっており、様々な団体の活動をネックレスのようにつなぐ「糸」の役割をエコミュージアムによるネットワークが果たします。エコミュージアム運動は市民が発信することで、歴史、文化、環境、地質、アートなど、領域を超えた地域の総合的な学びと創造的な喜びとなり、地域への愛着形成と人生の豊かさにつながります。大原先生は、「(エコミュージアムは)学びの共同体になり、知のコモンズ(共有資源)にもつながり、次世代への文化の継承の確かな手応えが得られる」と連携の効果を語りました。

「これまで日本のエコミュージアムで弱かったのは、美術や芸術という今を生きる人たちの文化環境を豊かに創造する分野。すでに縁むすびではアートと歴史など多分野での連携が進んでいることが、全国的に見ても特筆すべき点だ。また、高度経済成長期に開発が進んできた“港北“と呼ばれるエリアで、再び一体感のあるふるさと・郷土性の再認識ができるという意義もある」と、大原先生。今後活動を広げていくためのアドバイスとしては、博物館的な市民活動の情報収集と資料化ができるといいのではないかと言い、さらなる未踏分野の開拓としてインクルーシブな活動の展開ができればこの地域独自の展開ができていくのではないかと期待を寄せました。

歴史・教育・アート・文化財……参加団体・施設から多彩な活動を報告

続いて、各区を代表する4者が事例報告を行いました。

2018年に発足した市民団体「小机城のあるまちを愛する会」の木村光義会長。会では、歴史・文化の発信を通して地域への愛着形成を目指し、歴史部会・まちづくり部会・イベント部会をつくり、精力的に活動を続けています。

「小机城のあるまちを愛する会」は今年度、大きく3つの事業を展開しました。歴史部会の「小机城ガイドツアー(全5回)では、現地を歩いて小机城や支城の文化を伝え、自分たちで空堀や土塁を見ながら400年前のイメージを持つことができた」と木村さんは言います。

レポート:小机城のあるまちを愛する会 小机城ガイドツアー

イベント部会が「どうやって小机城が攻められたのかをイメージしながらチャンバラ合戦をしたい」と企画した「小机城秋の陣」は、感染拡大防止のため2回の延期を経て関係者のみの体験会となりました。同時に次年度につないでいくための動画をつくりました。

レポート:市民参加型 チャンバラ合戦「秋の陣」「小机城のあるまちを愛する会」が来年度開催に託す思い

まちづくり部会では、『小机の重政』上映会を3回実施。地域の演劇集団が作った音声だけのボイスドラマに、地元の小学生と高校生がイラストやアニメーションをつけた動画作品を上映し、同時にコンサートや地域に関係する人間国宝にまつわる動画を上映するなど、多様な人材や地域の財産が関わるイベントとなりました。

レポート:『小机の重政』上映会と小机に元気を吹き込む「小机城のあるまちを愛する会」

木村さんは最後に、「イベントに参加し縁むすびのことを知った旧港北区時代を知る地域の方々からは、4区でつないでいけるといい、という声をいただいた。小机城を通して地域の歴史がおもしろそうだ、深く知りたいという声もある。鶴見川を結べば地域のつながりを再発見できるかもしれない」と次年度以降に向けての抱負を語りました。

レポート:港北区・緑区・青葉区・都筑区は “鶴見川流域文化圏” 大倉精神文化研究所 平井誠二先生インタビュー

ワークショップを動画で紹介したみどりアートパークの武富俊一さん。「土を使って描いた経験が、参加者の記憶の中に残ってくれるといい。ぜひ現物を見て体感してほしい」。

この日、横浜市歴史博物館のエントランスを飾った大きな3枚の絵画『里山を見守る者たち』は、みどりアートパーク(緑区)の活動で制作したものです。使用した材料は緑区の土、煤、灰、顔料、帆布。自然物からなる作品の素朴な迫力に、心揺さぶられます。

猛暑やコロナの影響もありましたが、8月から11月まで、全9回のワークショップを無事に完遂。武富さんは「普段あまり意識しない“土”を通じて、自分たちの暮らす地域や環境に関心をもってほしいと企画した」のだと言います。

レポート:横浜市緑区民文化センター みどりアートパーク 土遊び 土で絵を描くワークショップ

武富さんは、企画者の立場から講師のスギサキハルナさんに次の3点を依頼したそうです。
「子どもたちを置いてきぼりにしないこと」
「子どもに絵を描かせるのではなく自由に描いてもらうこと、子どもの描いたものをレタッチしないこと」
「鑑賞に堪える作品にしてほしい」

こうして完成した土絵の作品『里山を見守る者たち』は、今後、よこはま縁むすび講中の連携施設「横浜市歴史博物館」「みどりアートパーク」「横浜市民ギャラリーあざみ野」で巡回展示されます。

横浜市市民ギャラリーあざみ野の中村康裕さん。小学校や地域の店舗とのつながりを企画として形にしていきました。

青葉区のあざみ野にある横浜市民ギャラリーあざみ野は、今年度、縁むすび講中の活動として、横浜市立山内小学校5年生による「写真と俳句展」、地域を紹介するYouTube動画「アートフォーラム通り」の制作、講座「青葉区の大山街道を知る」の3つを実施しました。

「写真と俳句展」について、中村さんは、ワークショップ・写真展・そして参加者の声を集めるに至るまでの一連の流れを基調講演で解説された「ネックレスモデル」になぞらえました。「子どもたちが地域資源に目を向け、掘り起こし、自分たちが担い手になって、それがチェーンのようにつながって展覧会になった。子どもたちが切り取った土地の記憶を展示し、来場者から『こんな風景があるんだ』と感心されながらフィードバックをもらう。縁むすび講中の精神をあらわすモデルケースにもなる企画だった」と振り返りました。

レポート:横浜市民ギャラリーあざみ野 横浜市立山内小学校5年生による「写真と俳句展」

自館「アートフォーラムあざみ野」の前にある大通りを「アートフォーラム通り」と呼び、当初スタンプラリーを企画していた中村さん。コロナ禍のため、YouTube動画の制作に切り替えました。地域の店舗や施設に直接出向いて撮影するなかで、「あそこにこんなお店あるんだね」「今度行ってみよう」という声を出演者から得たそうです。

レポート:「アートフォーラム通り」地域連携YouTube制作

講座「青葉区の大山街道を知る」は、座学の「学び編」とまち歩きの「散策編」の二度にわけて開催しました。
物流も盛んだった大山街道にあり商業的に発展していた荏田宿には、大山信仰が根付いていたことが伺えます。明治時代の大火で史跡は失われましたが、今も住宅街のそこここで歴史を感じることができます。「霊泉の滝」や「庚申塔」をめぐり、真福寺では住職に秘仏を特別にご開帳してもらえたことなど、楽しそうに語ってくれた中村さんでした。

レポート:横浜市民ギャラリーあざみ野 あざみ野カレッジ「青葉区の大山街道を知る」講座とまちあるき

横浜市歴史博物館の学芸員・橋口豊さん。横浜市歴史博物館はよこはま縁むすび講中の事務局も担っています。

「かやぶき屋根プロジェクト」は横浜市歴史博物館が以前からも続けてきた事業で、2021年度はよこはま縁むすび講中の活動として実施しました。
「かやぶき屋根プロジェクト」のような文化財を市民にひらく活動を今後も継続的に実施していくには、縁むすび講中の考え方が肝になってくる、と橋口さん。「自分たちだけではこうした活動は継続できない。これまでも遺跡公園をアート系の活動やマルシェイベントなどの場として提供してきた。これからも博物館の持つ知見や地の利を地域に還元していきたい」と語りました。

レポート:横浜市歴史博物館「かやぶき屋根プロジェクト」 大塚・歳勝土遺跡公園 茅葺き屋根の修繕作業

次年度以降の連携が熱く語られたクロストーク

後半のクロストークでは、活動報告をした4名に加え、公益財団法人大倉精神文化研究所理事長(兼所長・図書館長)の平井誠二さんが登壇。モデレーターは、エコミュージアムの先進事例である「ちがさき丸ごとふるさと発見博物館」(茅ヶ崎市)で市民ボランティアとして15年間活動している森井健太郎さんが務め、よこはま縁むすび講中の次の5つのテーマを軸にトークが繰り広げられました。

  1. 1) 土地の記憶を見直そう
  2. 2) 次世代に継承しよう
  3. 3) 掘り起こそう!地域のたからもの
  4. 4) 鶴見川流域を学ぶ、鶴見川流域で遊ぶ
  5. 5) 地域文化の担い手になろう!
シンポジウムはコロナ禍で会場に参加者を募ることはできませんでしたが、配信によってより広く発信することが可能になりました。

最初の話題は「よこはま縁むすび講中の参加団体同士のコミュニケーションや事業連携があったのか?」について。
木村さんは「小机城ガイドツアーの中で、都筑区の茅ヶ崎城址公園にいき、横浜市歴史博物館を一緒に見学した。茅ヶ崎城址は整備が行き届いており、詳しく見学したことで今までの城のあり方のイメージが変わった」と回想しました。平井さんは「縁むすびでは行政区のしばりを外し4区共通で取り組む。私自身色々なことを考えられるようになり、意識が変わってきた。参加する市民の皆さんに伝えて波及していけばとてもいいのではないかと思う」と話し、森井さんは「これまで内向きだったものがひらかれる可能性がある」と呼応しました。

土絵づくりの企画を担った武富さんは、「3枚の土絵の中央の作品のベースになっているのは、横浜市歴史博物館から提供してもらった粘土質の土。この先、小机城の土を使うということもあり得るかもしれない」と土を通した連携の可能性を語りました。中村さんは「大山街道の企画時、青葉区の荏田城址も訪ねられないかと調べたら、個人の所有地で入れないなど調べるうちに壁にぶつかることがあった。このときは横浜市歴史博物館の学芸員の方に相談するなどした」と情報交換のエピソードを話し、橋口さんは「土絵に土を提供したり、他館の展示をさせていただいたり、それぞれの団体が呼んだ講師につながりがあったことを発見したりした。皆でつながりながらも、無理しすぎない方向で長く続けていきたい」とこれからをイメージしました。 森井さんは「困ったときに誰かに聞ける、自分たちでできなかったことを他者に聞きヒントをもらう、自分たちの強みを出すこともできる。これもつながる、広げる意義だと思う。そして、活動を持続するには参加するメリットや核になる支えも必要。縁むすびでは5つのテーマがあり、こうした求心的なテーマを掲げるのは大切」と経験談を添えました。

次に「次世代、子どもへの思い」について語り合いました。
武富さんは「子どもたちがみんなで一緒にやったという体験、体感をつくる。活動を通して、横浜が自分のふるさとだという思いを伝える場をつくりたい」とコメント。縁むすびのテーマにもあるように、生まれた場所がふるさとだと愛着を持てるよう訴えかけたいと話しました。木村さんは「子どもを大事にするというのを私たちの地域の町内会でも指針として持っている。子ども会も今は減っているが、大人が子どもと一緒にお祭りや盆踊りなどの体験を通して文化を残すのが大切だとして活動している。子どもを育てることは地域を育てることにつながる」と言います。それを受けて平井さんは「子どもたちは、地域学習、総合学習で地域のことを教室の中で学ぶのでしょうけれど、それは記憶に残らないのかもしれない。『小机の重政』の活動もそうだが、みんなで体験や見学などして行動したら、それが記憶に残って『感動したから親に話したい』『伝えたい』となるのではないかと思う。今回の皆さんの発表を聞いていて、各所での説明などは子どもを意識した形にできるといいのではないか」とアイデアが出されました。
子ども向けの展示やワークショップの経験が豊富な橋口さんは「以前小学生向けに、5000年前や1万年前の土器片に実際にふれ、発掘現場で使うような調査シートをつくるという“発掘体験”の企画をしたことがあった。子どもは鋭く私たちを見透かすので、こちら側も本気。土絵のような”本物”の体験に子どもたちは惹かれる」と秘訣を語ります。森井さんは、今年度の活動として紹介された「写真と俳句展」のワークショップも土絵のワークショップも、大人から見てとても魅力的だと評しました。
武富さんは「土絵の企画では、集まった子どもたちは最初知らないもの同士だったのが、最後には助け合っていた。広げるよりも集めて混ぜてしまう体験も記憶に残る経験となるのでは」と気づいたとのこと。「例えば、歴博で土器を作っているそうだが、その土で素焼きの楽器もつくれる。オカリナをつくって合唱するというようなことも体験としていいかもしれない」とイメージがふくらんだよう。呼応するように平井さんは「縁むすびなら、一つの地域でいろんな専門家が集まって総合的に地域を知る活動ができそうで面白い。よこはま縁むすび講中はこれまでコラボすることがなかったような団体とつながれる稀有な活動。もっと仲良くなって、自分たちが楽しめるイベントをやれれば4年目、5年目もつながっていけると思う」と話すなど、相互に協働するアイデアがどんどん広がりました。

横浜市歴史博物館エントランスに飾られた土絵作品『里山を見守る者たち』。ぜひその迫力を体感してみてほしい。

最後に、「今後、よこはま縁むすび講中に期待することや、みんなでやってみたいことはありますか?」という森井さんの問いに、木村さんは「この地域に散らばっている小机城の支城どうしの結びつきや、鶴見川、古い道を結びつけると4区がつながっていくと思う。川を調べると自然がわかり、歴史も見えてくる」と言い、平井さんが「北部4区はほぼ鶴見川の流域の中にあり、独自の文化や生活の様子が見られる。川を通じてきっと小机城は周りの出城と情報交換をしていたはずだ。すべての支城をつないで狼煙(のろし)をあげてみたいという思いがある」と笑顔を見せると、川から道、鉄道へとさらに話は広がりました。武富さんは「川もそうだが、道も人と文化を運んだ。大山街道で子どもたちが体験できるものをやっていきたい」。中村さんは「次年度は横浜市営地下鉄50周年について企画を行いたい。大山街道を歩いたことによって疑問に思った地域のことをさらに掘り下げてみたい」。橋口さんは「地域に根ざした企業とコラボできたらおもしろい。歴史からつながる”今”を考えて活動できるといい」と、それぞれ次年度やその先を見据えた企画案について温め合いました。

森井さんは「エコミュージアムは、地域を屋根も壁もない博物館に見立て、自然や歴史や文化、民俗、産業等々を包括して、それに興味のある住民や地域の方が、学芸員的に学んで紹介することで広がっていく。この港北エリアにはたくさんの魅力ある地域資源があり、地域への思いを持った人々が大勢いるので、縁むすび講中に大きな可能性を感じました」と総括。4区をつないで次世代への文化を醸成していく「よこはま縁むすび講中」、次年度以降の活動もますます楽しみな展開となりました。

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この記事を書いた人

北原まどか NPO法人森ノオト理事長、森ノオトライター

山形出身、2女の母。ローカルニュース記者、環境ライターを経て2009年11月森ノオト創刊、2013年NPO法人森ノオトを設立。近年は同法人内にローカルメディアデザイン事業部を立ち上げ、各地のローカルメディアづくりを支援する。

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